オウガシリーズ
▼オウガシリーズ
▼オウガシリーズ汎用
【オウガシリーズ】
【ガラスのカボチャ】
【デネブ・ローブ】
【ランスロット・タルタロス】
【ランスロット・ハミルトン】
▼伝説のオウガバトル
【カオスフレーム】
【ガレス】
【虐殺の森】
【死神ユニット】
【伝説のオウガバトル】
▼タクティクスオウガ リメイク作である運命の輪も含む
【アイテムスリング】
【アロセール】
【ヴァイス・ボゼック】
【ウェイトターン】
【ウォーレンレポート】
【ヴォラック=ウィンザルフ】
【ヴォルテール】
【エンジェルナイト】
【オリビア・フォリナー】
【卸す】
【カチュア】
【鬼哭のゲンゾウ】
【禁呪(タクティクスオウガ)】
【クレリック法】
【さっすが〜、オズ様は話がわかるッ!】
【死者の宮殿】
【ストライクノヴァ】
【スナップドラゴン】
【タクティクスオウガ】
【ドナルト・プレザンス】
【嘆きのヴェルドレ】
【ニバス・オブデロード】
【ネクロリンカ】
【ハボリム】
【バルバス・ダド・グース】
【バルマムッサの町】
【フェリシア】
【フォルカス・リダ・レンデ】
【ブランタ=モウン】
【ペイトンとベイレヴラ】
【ホワイトナイト】
【本気のデネブ】
【LUK(タクティクスオウガ)】
▼オウガバトル64
【レギオン】
▼外伝作品
【タクティクスオウガ外伝 The Knight of Lodis】
▼オウガシリーズ汎用
●おうが-しりーず【オウガシリーズ】
オウガバトルサーガという架空の一大叙事詩を元にした、全8章から成るとされるSRPGシリーズ。
まず「伝説のオウガバトル(第5章)」が発売されるとその斬新なゲーム性が話題となり、
続く「タクティクスオウガ(第7章)」で高さという概念を取り入れSRPG界に革命をもたらす。
また場合によっては虐殺に手を染める主人公、断頭台逝きになる親友、薄幸姉さんなどの濃いキャラと
民族自決、国家間抗争などの濃いシナリオに魅了されたオウガ信者(TO信者)を大量に生産。
しかし上記2作発表後、オウガシリーズを企画した張本人である松野、
キャラデザの吉田、CGデザインの皆川など主要スタッフがシリーズ放り出してクエストからスクウェアに移籍。
クエストはその後公式には松野らが関わっていないとされる
「オウガバトル64(第6章)」及び外伝シリーズを制作するも、
オウガ信者の大多数は松野主導によるオウガシリーズを求めていた。
そんな折、スクウェア(現スクエニ)はオウガシリーズの版権をクエストから取得したことを発表。
松野オウガ再来に期待が集まるが、残る5章が発表される日が本当にくるのかは限りなく怪しく、
諦めモードな人間も多い。
☆関連語☆
崎元仁
●がらすのかぼちゃ【ガラスのカボチャ】
オウガシリーズに登場するアイテム。
作品によって設定やら効果やらが違うが、
基本的には、シリーズ皆勤賞である魔女デネブと何らかの関係があり、
これを使ったり売ることによって、
パンプキンヘッドというクラスを仲間にすることができる。
また、防具としてこれ装備することができる。
シリーズでの共通な特徴として、運が上がり、
作品によっては、特殊な効果がある。
しかし、装備に重さの概念があるタクティクスオウガと外伝では、
アクセサリーとしては驚異の重量30である。(普通の物は1、中盤以降の主な武器が35前後)
名前的に、ガラスから作られていると推測できるが、
金属製の武具と同じくらいの重さということを考えると、
かなり大きいか、何らかの作用で重くなっているのだろう。
●でねぶ-ろーぶ【デネブ・ローブ】
オウガシリーズに登場する、カボチャをこよなく愛する魔女。
見た目は若い女性だが、転生を繰り返しているので実年齢は相当高い。
初代オウガではカオスフレームが低い場合に仲間になるキャラだった。
仲間にしてもしなくても進行に影響はないため、カオスフレームを下げてまで仲間にする必要はないのだが、
その美貌に惑わされて(と町の人が言う)、彼女を仲間にしつつグッドエンディングを目指すプレイヤーが続出。
デネブが仲間にいる状態で最高のエンディングを見ることが、オウガバトラーの一つの到達点とされた。
SS版ではデネブを仲間にした場合のみプレイできるシナリオがあったりと、かなり優遇されている。
タクティクスオウガではなぜか魔法屋をしている。
こちらも進行上仲間にする必要はない、というか店の店員を仲間にするなんて普通気付かないのだが、
店で大量に買い物をしてデネブに気に入られると仲間にすることができる。
オウガバトル64では人気キャラの立場を生かしてチュートリアルを任されることになった。
今回も仲間にしようとチュートリアルを見続けたりしたプレイヤーもいたようだが、
残念ながら今回はどうやっても仲間にならない。
☆関連語☆
ガラスのカボチャ チュートリアル
●らんすろっと-たるたろす【ランスロット・タルタロス】
タクティクスオウガ(以下TO)、及びタクティクスオウガ外伝(以下、外伝)の登場人物。
隻眼の騎士であり、徹底的なリアリストとして描写されている。どうやら白ランスとは
かつて刃を交えたらしいが、当の白ランスは全く覚えていなかったようだ。
ゲーム中では対決の機会が一度しかないが、ただでさえ三連戦(セーブできない)の締めであり、
手下の暗黒騎士たちは軒並みワープリングを装備し、地形お構いなしに襲い掛かってくる。
そんなところへ本人の強さもあいまって極度の緊張を強いられる。
(それとは逆に、戦闘時にあまりにも悪条件が重なるため本人の強さはあまり記憶にない、という人もいる)
おまけに選択肢によってはカチュアが参加していることもあるため、その場合は緊張はさらに増す。
しかも勝ったら勝ったで今度はカチュア説得イベントが待ち構えているため、
バーシニア城攻略後のプレイヤーの心身は磨耗しきっていることは疑いない。
松野氏のスクウェアエニックス移籍に伴い、今後オウガバトルにおいて彼とデニムとの因縁に
決着が見られるか、あるいは白ランスとの因縁が語られるかどうかは限りなく絶望的。
ランスロット・ハミルトンとはファーストネームが同じために外見や性質から「黒ランス」
と呼ばれることが多い。また名前を「タルタルソース」だのクラス名から「テンプラ」だのと
ネタにされることが多い。TOのSS版におけるCVは速水奨。
●らんすろっと-はみるとん【ランスロット・ハミルトン】
伝説のオウガバトル、およびタクティクスオウガ(以下TO)の登場人物。
伝説、およびTOのSS版におけるCVは子安武人。
元ゼノビア王国の騎士(逆算すると当時12歳なので見習いだったと思われる)。
ゼノビア滅亡後はシャロームの辺境に潜伏していたが、
オピニオンリーダーと出会い、ともにゼテギネア帝国を打倒しゼノビアを復興する(伝説のオウガバトル)。
その2年後にヴァレリア島に渡り、ハイムの戦役に参加する(TO)。
ヴァレリアに来た理由は、ゼノビアで不手際を起こしたため騎士団を追放されたことになっているが、
本当のところはゼノビア王トリスタンの密命を受けて聖剣ブリュンヒルドを取り戻しに来たのである。
元来実直な性格であるため、素性を隠しての行動は苦手らしく、言動がおかしく取れる場面もある。
伝説のオウガバトルのエンディングでは歴史上ハイムの戦役で戦死することになっているが、
TOでは最終的に拷問によって廃人にされてしまうものの存命。
同じ名前を持つランスロット・タルタロスとの会話はTO屈指の名シーン。
区別をつけるため、ランスロット・ハミルトンの通称は「白ランス」。
伝説のオウガバトルでは最初からレベルが高めで一軍がつとまる能力の持ち主だが、
何も考えず使うとレベルが上がりすぎて死神になりやすく、
クラスチェンジできなくなり結局ヴァンパイアにされるという悲惨なことになりやすい。
特定のエンディングではオピニオンリーダーとともに旅に出たり、
あるいは暗黒道に堕ちたリーダーと袂を分かつなど、
ストーリー上は優遇されているキャラクターだといえる。
ただし、TOが存在するために、それらの要素はあくまでif扱いなのであるが。
TOではゲストユニットとして序盤のみの登場だが、それでも強さの片鱗は見せてくれる。
▼伝説のオウガバトル
●かおすふれーむ【カオスフレーム】
伝説のオウガバトルで採用されている特徴的なシステム。
簡単にいえば民衆からの支持率を表し、高ければ高いほど民衆からの支持を得ていることになる。
聖騎士や天使のようなALI(善悪度)が高いユニットで都市を解放すると上がり、
アンデッドや悪魔のようなALIが低いユニットで都市を解放すると下がる。
ALIが低いユニットで都市を解放すると下がる。
また、同じマップをいつまでもクリアしないでいる、敵に都市を再占領される、
イベントでNPCの悪事に加担するなどのことをするとやはり下がっていく。
やみくもに戦闘しているとALIはどんどん下がっていくので、
普通に進めると都市を解放するたびにカオスフレームが下がり、
ゲーム後半にはカオスフレームは最低まで落ちていることだろう。
カオスフレームはエンディングにも響くため、最低だと決して良いエンディングは見れない。
SRPGにありがちな「レベルを上げまくってゴリ押しプレイ」を真っ向から否定したシステムである。
良いエンディングを見るためには、ALIが高く解放専門の「解放ユニット」と、
戦闘専門で都市を解放しない「死神ユニット」に分けることが大事。
追記:「タクティクスオウガ」には民族別カオスフレームなるマスクパラメーターが存在し、
該当する民族を戦場で活躍させたり殺害したりすると上下する。
この値は「ギルバルドエンディング」の出現条件に関係するのだが、
普通の人はギルバルドどころかコレの存在にすら気がつかないと思われる。
☆関連語☆
死神ユニット 王道 覇道
●がれす【ガレス】
伝説のオウガバトルに登場するキャラクター。クラスは専用のダークプリンス。
ゼテギネア帝国の女帝エンドラの息子。主人公たちとは敵対することになる。
精神と肉体を分離する力を持っており、精神を入れる鎧の器さえあれば、
いくつでも同じ力を持った分身を作ることができる。
それ故、鎧を倒されたところで彼自身は死ぬことはない。このため彼は不死身と称されている。
ボスとして二度主人公たちの前に立ちはだかり、帝都ゼテギネアでは雑魚敵としてワラワラとガレスが登場する。
倒しても倒しても再び現れてくるしつこさで、プレイヤーの脳裏に強く残る敵。
復活のたびに暗黒攻撃に強くなり、ALI(善悪度)も低下しており、着実に暗黒道を進んでいることがわかる。
かつては心優しく、民にも慕われていたが、
魔導師ラシュディの暗黒道に魅入られてしまい、力のみを信奉するようになった。
ロシュフォル教の大神官フォーリスの殺害を始めとした数々の悪行がある。
それ故多くの人々に恨まれており、特定キャラとの戦闘時イベントも多い。
●ぎゃくさつのもり【虐殺の森】
伝説のオウガバトルに登場する地名、ポグロムの森のこと。
帝国から逃れるためにこの森に身を潜めた人達が、森もろとも全員焼き殺されてしまった地である。
それ以来虐殺の森と呼ばれるようになり、殺された人が亡霊となって彷徨っている。
普通のゲームなら悲劇の対象だったが、オウガでは自分より邪悪な敵を倒すことにより
ALI(善悪度。高いほうが正義。)のパラメータが上昇するため、ゴーストやスケルトン乱獲の場となってしまっている。
生きてるときは帝国に虐殺され、亡霊になったらプレイヤーに虐殺され・・・。
君もおいでよ虐殺の森。
●しにがみゆにっと【死神ユニット】
伝説のオウガバトルで、ひたすら戦闘のためだけに編成されるユニット。
この名称は公式ではなく、ガイドブックに載っていた言葉が定着したものである。
本作では敵に都市を占領されてしまうとカオスフレーム(民衆支持率)が低下してしまうため、
都市の死守やボス撃破のため戦闘のみ行うユニットが必要となる。
戦闘ばかり行う死神ユニットは必然的にレベルが上がり、敵のレベルを追い越してしまう。
自分よりレベルの低い敵ばかり相手にするため戦闘ではその強さを発揮、まさに『死神』である。
ただし本ゲームは自分よりレベルの低い敵を倒すとALI(善悪度)とCHA(魅力)が低下するようになっており、
死神ユニットのALIとCHAは回復役を除いていつも0付近をさまよっている。
ALIが低いユニットが都市を解放するとカオスフレームが下がるため、死神ユニットは都市を解放できない。
流れとしてはALIの高い解放専用ユニットが各都市を解放し、死神ユニットが最前線都市の防衛を行い、
向かってくる敵部隊をひたすら追い払うor壊滅させていくということになる。
解放ユニットが都市の住民に正義を説く一方で、死神ユニットが片っ端から敵を殺戮していく。
汚い部分をいかに一般市民に見られないかが、英雄として大事なことなのだ。
この教えは某教団にならって『オウガ真理教』と呼ばれているとかいないとか。
死神ユニットのメンバーとしては、序盤ではいかにも悪そうなバーサーカー、忍者、ウィザード、
最終的には全体魔法攻撃を3回行えるリッチ、リーダーにすると部隊全員の行動回数が1回増えるプリンセスが理想となる。
欠点はCHAの値が0であるため、クラスアップはほぼ絶望的なところ。
アイテムさえあればチェンジできるクラス(リッチ、プリンセス、ヴァンパイアなど)を使うか、
CHAに関係なくクラスアップできるモンスターを起用するなどの対策もある。
●でんせつのおうがばとる【伝説のオウガバトル】
オウガシリーズ初代作品で、オウガバトルサーガ第5章。機種はSFC。
練りこまれたシナリオ、独特のゲームシステム、オーケストラ音楽など素晴らしい出来であり、
クエストという当時は無名の会社がミリオンヒットを記録したことに世間は大騒ぎとなった。
後に松野泰己氏のスクエニ移籍など色々あって、別会社がSSとPSでリメイクすることになった。
SS版は固有キャラがボイスつきになり、新シナリオ追加など豪華な作りになっているが、
肝心のボイスが全体的に棒読み口調であり、固有キャラのイメージをぶち壊しにしてしまった。
ボスなどは声がついて逆に迫力がなくなったとまで言われている。
やはり別会社のリメイクだけあってファンの心理は理解されていなかったようだ。
PS版はまた別の会社がリメイクしたものである。
ボイスはつけられず、システムを微妙に変更、3D化に伴いキャラの配色なども変更された。
固有キャラは他のクラスにチェンジしても固有の色で表示されるようになり、
視点変更可能になるなどキャラの格好よさを引き立たせることに成功し、ファンを取り戻すことができた。
しかし、クラスアップしても耐性が変化しない・防具を外しても耐性が元に戻らないという
ゲームバランスを崩すバグが2つも搭載されており、今度はシステム面がぶち壊しになってしまった。
やはり別会社の(ry
棒読みでもシナリオ豪華なSS版と、バグがあってもキャラが格好いいPS版では、
同じゲームでありながらファンの質が全く違うのである。
▼タクティクスオウガ およびタクティクスオウガ 運命の輪
●あいてむすりんぐ【アイテムスリング】
タクティクスオウガ 運命の輪に登場する遠距離武器。
武器という区分であるがアイテムを飛ばすパチンコであり、
回復アイテムなどの消費アイテムを遠くの対象に使うことができるという武器。
装備可能レベルが低いのでレベルの低いキャラに装備させ
経験値を稼ぎつつ補助に回らせるといったことが可能。
攻撃力低下、回避率上昇などの効果のある通常では使いづらいアイテムも飛ばせるため
うまく使えば戦況を一変させることもでき自軍にこれを装備した者が一人いると結構楽になる。
さて、この装備の本領を発揮するのは中盤爆弾系アイテムが販売されてから。
この爆弾系アイテムは通常使用では自分を中心とした四方の一マス+自分の
計五マスに大ダメージを与えるというもので自分も食らうというリスクはあるが
安定して80近いダメージ(前衛の通常攻撃がこの時期はだいたい40前後)を出せる上、
入手時期では貴重な範囲攻撃なため強力、という代物である。
つまり、これをアイテムスリングでとばすことによりノーリスクで
着弾点中心5マスに大ダメージを与える範囲攻撃武器と化する。
しかも爆弾の特性として必ずHPが1残るため、説得するために弱らせるときも遠慮せずに打ち込める優れ物。
むろん爆弾は消費されるため適度に店での補充が必要だが
それを補って有り余る破壊力があるため、
時期にもよる余った手にこれを装備させた回復役が逆に攻撃の要となるという現象が起こることに。
騎士や盗賊、あるいは聖職者が高台から敵陣に爆弾を一斉に放り投げる姿は非常にシュールである。
☆関連語☆
手榴弾
●あろせーる【アロセール】
タクティクスオウガに登場する弓使い。ウォルスタ人。SS版の声優は佐々木るん。
兄と共にゲリラ活動をしていたがバルマムッサの虐殺で兄を失い、
その後は虐殺の首謀者とされている主人公デニムの首を狙うようになる。
Lルートではデニムによって討たれ、Nルートはウォルスタ軍に戻ったデニムを見放して
離反するが、Cルートではウォルスタ軍、そして恋人である騎士レオナールが士気を上げる
ため自ら虐殺を行ったことを知り、デニム達と共に行くことを選ぶ。
味方になると初期能力が高く、さらにこのゲームでは弓自体が強力なこともあって非常に強い。
エレメントが合う雷神の弓を持った彼女はまさに鬼神。ワープシューズを持たせると
地形を無視して高所から一方的に射撃するというバランスブレイカーになる。
レオナールとは七歳差と結構年が離れているが、どういった経過で恋人になったかは不明。
ちなみにエンディングでは生きていればフォルカスやバイアン先生と一緒に野に下るという
斜め上の展開を見せたため、大多数のプレイヤーはモニターの前で驚愕したはず。
フォルカスといいレオナールといい、育ちのいいエリートっぽい男に弱いのだろうか?
●ヴぁいす・ぼぜっく【ヴァイス・ボゼック】
タクティクスオウガのキャラクター。主人公デニムの親友という役どころだが、
デニムの選択によって性格が180度変わる。
虐殺に加担するのを拒否し、自分で組織を作り上げ、ピンチのデニムを救い、
囮を買ってでて勝利に貢献するという、主人公以上に活躍する男の中の男になるか。
虐殺に加担して、見苦しく命乞いをしながら殺されるキャラになるか。すべてはあなたの選択しだい。
●うぇいとたーん【ウェイトターン】
タクティクスオウガに採用されたターン制システム。WTと略される。
素早さと装備品の重量によってウェイト(待ち時間)が設定され、ウェイトが0になった順にユニットが行動していく。
身軽で素早いユニットは重装備で遅いユニットよりも短い周期で行動できる形になる。
一般のターン制SLGと異なり敵味方が入り乱れて行動するため、ユニットの行動順に気を配る、という新たな戦略性を生み出している。
ただ、時間制限のあるマップを登場させにくいのは欠点か。
これと類似するシステムを採用しているシミュレーションRPGは多い。
また、「ターン制とリアルタイム制の中間にあたるシステム」の総称としても用いられる。
シミュレーションでないRPGにも採用例が見られる(FF10、イリスのアトリエなど)。
☆関連語☆
アクティブタイムバトル ターン制 シミュレーションRPG
●うぉーれんれぽーと【ウォーレンレポート】
タクティクスオウガのMAP画面で開けるモード。
キャラ説明や時事ニュース、過去のイベント閲覧などいわゆるギャラリーモードであり
ゲームプレイには影響しない…とおもいきや最終章やリメイク版の中盤以降ではこれのある記事を見ないと
出現しないダンジョンやショップがあるので定期的に確認したいところ。
内容は結構しっかり作りこまれており、ストーリーの進行状況や
分岐、キャラクターの戦闘中の生死によって内容が事細かく変化し
このモードでしか見ることができないイベントもある。
PSPリメイク版では物語中で戦闘になる敵リーダー(モブグラ、固有グラ問わず)一人ひとりに
十何行ものきめ細かい設定が書き込まれており、
通りすがりに偶然遭遇したから倒しただけのキャラの過去や経緯を見て罪悪感に浸ることができる。
ちなみに名前の通り劇中に登場するウォーレンが書いているという設定だが
やたら他人行儀な所が多かったり、当の本人が昏睡中でも更新されるのはご愛嬌。
●う゛ぉらっく=うぃんざるふ【ヴォラック=ウィンザルフ】
タクティクスオウガに登場する敵役、暗黒騎士団・ロスローリアンのNo.3。
口髭とやや後退気味な前髪が印象的なナイスミドル。
ゲーム中で「出身・経歴等一切不明だがローディス教国やロスローリアン総長タルタロスへの忠誠心は極めて高い」
とあり、また前作『伝説のオウガバトル』の重要キャラ、ラウニィー・ウィンザルフと同姓であること、
重要ポジションでありながらSFC版では交戦機会がなかったことなどから
大物然とした雰囲気を醸しだし、長年に渡ってファンの間で憶測が飛び交ったキャラである。
…が、問題はリメイク版である『運命の輪』における彼の扱い。
物語終盤において総長、副長、ヴォラックの三名は部下の謀反によって捕縛される。
しかし海千山千の神殿騎士を束ねる彼らにとって縄抜けなど造作もないこと
…のハズだったのだが、そこで悲劇は起こった。
件のイベントは、他二人が縄抜けしヴォラックが最後に縄抜けを行っている途中で場面が変わってしまい、
ヴォラックのみ縄をほどききる姿が描かれていなかった。
それを見た一部のTOスレ住人が「ヴォラックだけ縄抜けできてねえw」と言い出したのだ。
直前の縄抜けのモゾモゾとした動きが「なんかこいつドンくさそう」という印象を与えたのもそれに拍車をかけた。
そしてこれを面白がったTOスレの他住人が悪ノリしたもんだからさあ大変。
元々ヴォラックは、SFC版のころからNo,3のクセに総長の侵略指針の真意を知らされてなかったり
運命の輪では、恋する乙女(27歳)と化した同僚女騎士の大暴走に振り回された挙句
主人公一行と僻地で交戦するハメになったり、
奇人集団ロスローリアンの中にあって誠実な人柄であるためか何かと貧乏クジを引くことが多かった。
そういった中間管理職の悲哀漂う役回りが「一人だけ縄抜けできなかった」という残念な妄想を助長してしまい、
すっかりネタキャラ扱いされることに・・・
しまいには誤解を解こうと弁護していた住人まで
「もういいや、っていうかなんか俺もそんな気がしてきた」と匙を投げる始末。
と、このようにストーリー上ではそこはかとなく悲哀とネタ臭漂うヴォラックだが、
戦闘スペックは総長タルタロスに次ぐほど高く、また特殊条件のあるステージで戦うため、苦戦は免れないだろう。
●う゛ぉるてーる【ヴォルテール】
タクティクスオウガの登場キャラクター。
といっても加入箇所と名前が固定なだけで顔グラフィックは一般兵のものという中途半端な立ち位置。
順当に進めばその時点では仲間中初のナイトなのでさぞ強いのだろうと期待させてくれるが、
そのときに一緒に仲間になる神父よりも力が弱く、ナイトというクラス自体がこのゲームではヘタレ、
同時点で仲間になる女弓使いが便利、などからプレイヤーの期待を見事に裏切ってくれる。
しかもアラインメント(クラスチェンジ条件に関わる)と属性が扱いづらく設定されているのでその後の躍進も望みにくい。
ところが彼の不幸はそこでは終わらない。
二軍落ち、除名はまだしも、プレイヤーによってはアンデッドにされて極悪なステータス強化法を使われたり
名前がかっこいいからとキャラクターを剣に変える魔法を使われたりと悲惨な人生を歩むことになる。
しかしなんだかんだいっても愛されているらしく色々なサイトでネタになったり2chのSRPG板には専用スレまである。
☆使用例☆
「おまえ、スナップドラゴンで誰を剣にした?」
「当然__だろ。」
●えんじぇるないと【エンジェルナイト】
タクティクスオウガに登場する、キャラが戦死した時転生する、
転生系隠しクラスにして、タクティクスオウガ最大の罠。
高い成長率と防御修正、飛行能力を持ち、神聖系魔法を1つだけ装備可能。さらに固有のスペシャル技をもつ。
死亡したアラインメントが「ロウ」の女性キャラの能力が一定の条件を満たしていた時、
そのキャラの運の値に応じた確率で、そのキャラの能力をそのまま引き継いだエンジェルナイトが生まれる。
…と、一見厳しそうな転生条件に見えるのだが、ここに罠が隠されている。
まず「転生するかどうかにプレイヤーの決定権がなく、条件を満たしてさえいれば強制的に転生してしまう」点と、
「割と条件がゆるく、終盤になると魔法使い系キャラでも条件を満たしてしまう」点、
さらに「一度転生してしまうと二度と元のユニットに戻すことができない」点。
これにより、ロウの魔法使い系キャラをうっかり死なせてしまうと、
復活魔法である「リザレクション」や「マーティライズ」をかけようとする機会すら与えられず、
一定確率で攻撃力、防御力がやけに低く、無駄に魔力の高いエンジェルナイトを爆誕させてしまう危険をはらむ。
さらに、
例え固有の名前やイベントのあるキャラであろうと条件を満たせば強制的に転生(固有クラス持ちは除く)してしまう上、
名前のあるキャラが転生してしまうと、シナリオ上、死亡した扱いになってしまう。
そのため、ロウの女性の固定キャラであるオリビアやオクシオーヌを死なせてしまうと、
一定確率でウォーレン・レポート
(キャラクターの詳細設定や裏設定の確認、イベント回想などができるコマンド)の
キャラクター紹介の欄に「死亡」を燦然と輝かせる羽目になってしまう。
このためやり直し不可で十以上の連戦に挑む、ラストダンジョンや死者の宮殿では、
固有クラス持ちやリザレクション係を除き、ロウの女性は終始控えに回ることが多い。
その存在だけで出撃させるキャラクターを縛る、ある意味で最も恐ろしいクラスといえるだろう。
●おりびあ-ふぉりなー【オリビア・フォリナー】
タクティクスオウガの登場人物。二つ名は「水のオリビア」
ヴァレリア島の主たる宗教であるフィラーハ教の神官で、
登場時には教団でも指導的な地位にあった。
しかし、ゲーム終盤にいきなり登場(それまでは名前すら出ない)してきて、
しかも(以下ネタバレ)エンディングでは主人公・デニムを追っかけて島を出ていく(ネタバレ終了)
という斜め上の展開を見せたため、釈然としないファンが多数に上ったと推定される。
さらに顔グラフィックの髪の毛が敵雑魚キャラの「ゴーゴン」を思わせるような代物だったため、
ゴーゴン呼ばわりされることも。
●おろす【卸す】
一般的には問屋などが業者に商品を売ることを差す。
タクティクスオウガにおけるコレはLサイズユニット…
即ちドラゴンやグリフォンなどを店に売り払うことをいう。
売られたユニットはオークションにかけられ落札者の下へ行く。落札額分の金は店主が返してくれる。
主に金欠の際にすることだが、非道なプレイヤーは単に「邪魔だから」と言って売っぱらう。
また、特定の地域で売ると売品リストの中に売ったユニットのクラスに準じたレアアイテムが出現することがある。
☆使用例☆
レッドドラゴンをコリタニ城の店に__と火竜の剣が買えるんだ。
☆関連語☆
オークション
●かちゅあ【カチュア】
タクティクスオウガの登場人物。主人公であるデニムの姉。
デニムに対し強い執着を見せ、他の物に対しては非常にシビアな目で見ている。
一言で言うと松野節の塊。
ドロドロの人間模様、陰謀劇、イデオロギーの争いなどなど松野節のエッセンスが詰まった女性。
以降ネタバレ
実はデニムとは血が繋がっていない。複数の民族が対立するヴァレリア島(ゲームの舞台)に
一時平和をもたらした覇王の隠し子(本人は知っている)。
劇中、中盤でデニムと仲たがいしパーティから離脱。
その後、秘密を知った一派により政治利用される。
このときは、本人には覇王の娘として島に平和をもたらすため、という意思は見られない。
単なる自暴自棄なのか、デニムに振り向いてほしいからなのか。
そのため弟と敵対することになり「手に入らないならいっそ…」と、デニムを刺し殺そうとまでする。
ルートによっては重要人物をマジで刺し殺す。
あげく、強敵3連戦後のデニムとの選択肢会話次第では自殺。その時点でバッドエンド確定。
普通に行くと難易度トップクラスのステージだが、泣く泣くやり直す人も多い。
和解した場合は魔法系最強の専用クラスで自軍に参戦。
グッドエンドでは新たな女王として玉座につく。改心したのか、その後ヴァレリアは平和に統治したという。
ネタバレ終わり
本当だったら(設定だけなら)悲劇のヒロインを名乗れるはずなのだが、
本人のアクが強すぎるため全然そんな雰囲気ではない。
純文学や古典劇、映画に出てきても違和感のない「情の強い女」であるので
プレイヤーの間でも非常に好き嫌いが分かれるキャラクターである。
なおゲームの作曲者である崎元仁氏にもネタにされている。
「タイトルどおりのヒロインですよね(笑)。薄幸の発酵女(爆笑)。」(ミュージックモードのコメントより)
発酵、つまり「腐った」ということ。
彼女の生存がグッドエンド条件のため彼女の生存を第一に考えなくてはならないのだが、
死亡ルートでしか手に入らないアイテムがあったりデニムが専用クラスにチェンジしたりするので、
あえて(むしろ喜んで)カチュアを殺す、という人もいる。
ただ、いずれにせよタクティクスオウガの物語は彼女抜きには語れない。
キャラクターとしては嫌っていてもストーリー上は評価するというプレイヤーも多い。
●きこくのげんぞう【鬼哭のゲンゾウ】
タクティクスオウガに登場する敵キャラクター。
ガルガスタン人でクラスはニンジャ、属性はカオス、エレメントは炎。
Cルート2章、ウォルスタ解放軍との戦いに敗れ敗走する途中
ボドリュー湖畔で主人公デニム率いる神竜騎士団と遭遇戦となり命を落とす。
特別強いわけでも特殊なアイテムを持つわけでもない、何の変哲も無いステージボスの一人なのだが
タクティクスオウガ発表当初からゲーム雑誌で情報を追っかけていた人間には(それなりに)印象の強い人物。
というのも各誌における写真(点数が少なく同じものが数週に渡って使い回されていた)で
彼は主人公デニムと並んで露出が多く、特に戦闘システム説明では出ずっぱりであった。
ゲンゾウのステータス画面が紹介され、ゲンゾウが歩き、ゲンゾウが飛び道具を放ち、
ゲンゾウが呪文を詠唱する様子がゲーム雑誌の特集ページを総なめしていたのである。
恐らくかなり早い段階から名前とニンジャである事が決定していたのだろうが、
彼が広報部長としてこれほどまでに活躍した経緯は今もって不明である。
●きんじゅ【禁呪(タクティクスオウガ)】
タクティクスオウガに登場する、敵味方関係なく巻き込む強力な全体攻撃魔法のこと。
闇の禁呪はおまけダンジョンを潜ることで必ず手に入るが、火、水、風、地の禁呪の場合、
大神官の娘であるフォリナー四姉妹を全員仲間にして、
(話の進め方次第で仲間にならない者がいたり、期間限定イベントでしか仲間にならない者がいたりする)、
強すぎる力を持つ禁呪の力を使いこなす自信はあるかという大神官の問いに「あります」と答え、
四姉妹をシャーマンという微妙に使えない固定クラスにして、
四つの属性を祭る神殿の近くにある砦を根城にする盗賊やら敵の敗残兵やらを倒してようやっと入手に至る。
が、むしろプレイヤーの目的は、その盗賊やら敵の敗残兵やらを倒した時に手に入る貴重な属性付きの盾の方であり、
肝心の禁呪はというと、(デメリット無しで敵に全体攻撃できる魔法がおまけダンジョンで普通に手に入ることもあり、)
シャーマン達ともどもお蔵入りになったりする。無情である。
●くれりっく-ほう【クレリック法】
タクティクスオウガにおける禁断技で、名前の由来は職業のクレリック(回復魔法が使える代表的な職業)から。手順は以下の通り。
・味方同士で模擬戦を行う「トレーニング」において、回復魔法ヒールを使えるユニット(以下ヒーラー)をAチーム、Bチームに1体ずつ配置する。
・お互いのヒーラーに盾を装備させ、武器は与えない(殴り合いのダメージを1にする)。
後はお互いの操作をオートにすれば、殴り合って経験値を稼ぎ合い、HPが減ればヒールを勝手にかける(タクティクスオウガにおいてのMPは、ターン経過で回復する)ので、一晩も放置すれば互いのレベルがMAXになっている。
ヒールが使えないユニットでも、レベルMAXの奴を小突けば大量の経験値が入るので楽に自軍を大幅強化できる。
しかもこの技はゲーム開始時から使用可能。もちろん使えばゲームバランスなんぞ崩壊してしまう諸刃の剣。素人にはオススメできない
●さっすが〜、おずさまははなしがわかるッ!【さっすが〜、オズ様は話がわかるッ!】
タクティクスオウガにおける有名な台詞。
詳しく説明するのもなんなので以下に一連の流れを紹介。
炎のセリエ 「・・・・・・こ、殺せッ。 はぁ、はぁ・・・・・・
暗黒騎士オズ「死に損ないの分際で命令するつもりか!
「よぉし、この女はおまえたちにくれてやる。好きにしろッ!
暗黒騎士 「さっすが〜、オズ様は話がわかるッ!
炎のセリエ 「さわらないで・・・・・・
・・・お願い、やめて・・・・・・
よほど趣味の悪いプレイヤー以外にはトラウマ級のイベントだが、
その印象の強さ故に単語を入れ替えて定型文として用いられることも多い。
これがSFCソフトに含まれていたという事実は衝撃的である。
☆使用例☆
「よぉし、この新スレはおまえたちにくれてやる。好きにしろッ!」
「さっすが〜、>>1様は話がわかるッ!」
●ししゃ-の-きゅうでん【死者の宮殿】
タクティクスオウガに登場するダンジョン。全百階。内部はレアアイテムと強敵の宝庫。
普通に百階突破しただけでは終わらず、あと一回は潜らないとコンプリートしたとはいえない。
SFC版においては途中でセーブができないため(中断はできるが)、
猫リセットや親兄弟にデータを消されるなどの悲劇に見舞われることが多い。
特にある程度進んだ状態でリセットを食らうと一生もののトラウマになりうる。
リーンカーネイトを取ったら一度戻った方がいいかも…。
●すとらいくのう゛ぁ【ストライクノヴァ】
タクティクスオウガに登場する炎属性の魔法。
効果は対象一人を確率で即死させるという一見するとどのRPGにも見られるありきたりな魔法だが
この魔法の恐ろしさはただの即死魔法ではなく、即死+消滅…
つまりそこらへんの幽霊やゾンビを聖なる力で消し去るのと同じような感覚で
生身の人間(または亜人、魔獣)に小さな太陽をぶつけ、蒸発させ、ロストさせるというところである。
FFでいうリレイズの効果のあるアイテムも意味がなく、
パーンという軽い音とともに断末魔もあげず骨も残さず弾け飛ぶ様は戦慄さえ覚える。
ちなみに系統は補助系魔法であるため
補助系魔法しか使えないウィッチの唯一の攻撃(?)魔法だったりする。
(実質男版ウィッチであるウォーロックは半専用の強力な全体攻撃魔法が使える)
可愛い顔して恐ろしい娘である。
トレーニングでは相手チームが弾け飛んでもトレーニング終了後はなに食わぬ顔で生きている。
仲間相手だから手加減したのだろうか?
☆使用例☆
大気に潜みし炎の結晶よ、我に集え…、
燃え尽きよッ! ________!
☆関連語☆
即死 ロスト いしのなかにいる
●すなっぷどらごん【スナップドラゴン】
タクティクスオウガ及び外伝に登場する魔法。
分類は竜言語魔法だが全ての魔法装備可能ユニットが行使可能である。
その効果はなんと呪いにより術者を剣に変えてしまうというもの。生まれた剣の性能や属性は術者の能力に依存し、
高レベルのキャラクターならば通常の最強武器を遥かに超える威力となる。
キャラクター名がそのまま武器名になるため振るうたびに犠牲になったキャラを思い出してあげよう。
ちなみに、ゴーストに使わせると暗黒属性が、エンジェルナイトに使わせると神聖属性がつく。
この魔法とヴォルテールはガラハドとアイスソード、
ベアとパリイのように切っても切れない関係にある。
☆関連語☆
ネクロリンカ
●たくてぃくすおうが【タクティクスオウガ】
クエストがSFCで発売したSRPG。オウガバトルシリーズの第2作。
ディレクター、脚本は後にスクウェアに移籍し「ベイグラントストーリー」や「ファイナルファンタジータクティクス」を生んだ松野泰己。
後にSS、PSにも移植された。基本的な内容は同じだがハードの音源の違いから音楽の印象がかなり違うほか、
SS版はイベントに声がつき、PS版は戦闘中のセーブが可能になり難易度が下がっている。
ウォルスタ、ガルガスタン、バクラムの3つの民族により紛争が起きているヴァレリア島。
一度は覇王と呼ばれた男ドルガルアによって統一がなされるものの、彼の死後、後継者の不在から再び紛争が発生。
バクラム人は大陸の国と密約を結び「暗黒騎士団」の派遣を受け島の北半分を領土とする。
残った南半分の覇権を巡ってウォルスタとガルガスタンが争うが人口で圧倒的に勝るガルガスタンが有利であり、ついにはウォルスタの指導者を捕縛することに成功した。
こうして争いは終結するがそれが束の間のものであることは誰の目にも明らかだった…
島の最南端にある港町ゴリアテ。
ここに暗黒騎士団の団長ランスロットが訪れる事を知ったウォルスタ人の少年デニム、姉のカチュア、友人のヴァイスらが彼を暗殺しようとするところから物語が始まる。
システムは前作「伝説のオウガバトル」とは全く違う物を採用。
特徴的なシステムとしてWT(ウエイトターン)がある。
WTはターン制のように敵味方交互に行動するのではなく各ユニットごとに設定されたウエイトによって敵味方関係なく行動順が決まるシステムである。
行動順を見越した緊張感のある戦いが可能になり、従来とは全く違う戦略を要求されることとなった。。
また従来のSRPGは真上から見たものが多かったがタクティクスオウガでは斜め上から見下ろすクオータービューを採用。
これによってユニットの向きや高低差が表現できるようになり、「後ろから攻撃すると威力・命中アップ」「高所から弓を撃つと射程が長くなる」など新たな要素を生み出した。
一見複雑に思えるがヘルプやチュートリアルが豊富で親切なため、初心者にも優しい。
これらのシステムは後の多くの作品に影響を与え、SRPGのエポックメイキング的な存在となった。
しかし1年もの発売延期が祟り、スクウェアの「聖剣伝説3」と発売時期が重なったことで売り上げを奪い合う形になってしまい(当時はソフトの価格が高く、両方購入できる人は少なかった)、ミリオンセールには至っていない。
弓が強すぎる、トレーニングでレベルを均一化することを前提としたバランスなど欠点も見受けられるが、
民族紛争を題材とし単純な勧善懲悪ではない奥深いシナリオ、繊細でいきいきとしたグラフィック、壮大な音楽、練りこまれたシステムと完成度の高い作品であり、
発売から10年以上経った今でもファミ通の読者が選ぶTOP20にランクインし続けているなど評価は非常に高く、SRPGの最高傑作の一つとして数えられる作品である。
☆関連語☆
伝説のオウガバトル ファイナルファンタジータクティクス 松野泰己
●どなるど・ぷれざんす【ドナルド・プレザンス】
タクティクスオウガで初期に仲間になるエクソシスト。
教会を焼き討ちされ、養っていた孤児たちを失い、
復讐のために命を捧げる悲しき聖職者…とキャラの説明にあるのだが
その復讐は全く話に噛んでこず、かといって顔キャラのため除名するのは忍びない。
更にエクソシストというクラス自体回復には長けていないということで、
ベンチウォーマーとして常に2軍にいることが多い。
だが、Nルートでは一定時間で復活するアンデッドが大量発生するため、
得意技のイクソシズムがそれまでの鬱憤を晴らすかの如く大活躍となる。
しかし、その後はまたベンチウォーマーに逆戻り…
イクソシズムの完全上位魔法であるスターティアラもおっさんには似合わないし、
もっと優秀なキャラの登場などの理由で彼の手に渡ることは少ない。
但しEDにおける発言のかっこ良さは群一であり、プレイヤーとしても救われるモノがある。
もっとも、固有キャラの中ではED優先順位が一番低くされているので
他固有キャラの謀殺を意図しないとまず見られないが…
リメイク版の運命の輪ではエクソシストの職が消滅した為クレリックに降格した上に
仮死状態でないアンデッドにイクソシズムをミスし、15年振りだから仕方ないと独りごちる、
アンデッドの特性の解説役をさせられるハメに。
(運命の輪ではHPを0にして「カウント」の出てる状態でないとイクソシズムが効かない仕様になっている。
次いでにいうと15年前=タクティクスオウガの発売年、つまりメタ発言でもある)
しかし男女の回復職の差が無くなって、やや高めなINT(魔法の威力に影響するパラ)を活かしやすくなった。
顔キャラ中では最速加入なので棍を持たせて前衛に転向させることも十分可能であり、
更にレオナールとアロセール相手にイベント会話が追加されるなど出世した。
ちなみに、その名前から語尾にザンスをつけられるのは定番である。
●なげきのう゛ぇるどれ【嘆きのヴェルドレ】
タクティクスオウガの第2章(Cルート)のダムサ砦にて主人公らを待ち構える中ボス。
前ステージで主人公に倒された海賊ダッザの奥さんであり、
戦闘開始前、倒した直後の台詞から子供をその身に宿していたらしいことが分かる。
敵とはいえ、妊婦をお腹の子供ごと主人公らが殺すゲームは
後にも先にもタクティクスオウガくらいしかないのではないだろうか。
また、ゲーム中で一切語られることは無いが、
彼女は元ハイム城に使えていた王子の世話係であった。
王子の事故死の責任を取らされ、処刑されるという噂を聞きつけた彼女の両親ともども船で逃げ出すが、
海賊の襲撃に会い、彼女の身を危ぶんだ両親の手によって箱の中に隠されるも、
その箱を持ち出されたことによって海賊の一団に身を落とす。
そしてどのような経緯を辿ったのかは分からないが、彼女は売られることなくそのまま海賊の一員となり、その後前述の海賊ダッザの妻となったのであった。
(箱に詰められた少女にダッザが一方的に惚れたのかもしれない)
1ステージにしか登場せず、
味方になることもないモブキャラも同然の中ボスにもこんな深い設定を与えている辺りが、
タクティクスオウガらしいといえばらしい。
なお、倒した直後の台詞は「あんた…、どこだい…? この子と…いっしょ…に…。」 である。
最高に後味の悪さを堪能できよう。
☆関連語☆
海賊
●にばす-おぶでろーど【ニバス・オブデロード】
タクティクスオウガの登場人物。ガルガスタン王国に所属する屍術師。
自らの研究至上主義者で、典型的なマッドサイエンティスト気質の持ち主。
死んでしまった長男を体のいい実験台にしてしまったため、娘・オリアスに反発される。
ルートと選択によっては一回も登場しないままでゲームが終わってしまうこともあるが、
Nルートで登場し、味方キャラを屍術の犠牲にするなど悪役として活躍する。
そのため「NルートのNはニバスのN」などと言われることも。
またファンからは「ニバス先生」の愛称で親しまれて? いる。
台詞回しに特徴があり、「ン」を多用する。
例:「無駄なことはおやめなさい。彼は何もおぼえていません。
魂がないンですからね、当然です!
彼らアンデッドが何故、戦うか、おわかりになりますか?
彼らは死が苦痛なンです! 生者が憎いンですよ!!」
☆関連語☆
先生
●ねくろりんか【ネクロリンカ】
タクティクスオウガに登場する魔法であるネクロマンシーとリーンカーネイトを利用したキャラクター強化方法。
一度限界まで育てたキャラクターをネクロマンシーでアンデッド化した後、
リーンカーネイトで転生させるとレベルが1に戻ることを利用している。
主にスナップドラゴン剣を作り出すために使われ、最初の犠牲者は大抵ヴォルテールである。
●はぼりむ【ハボリム】
TOに登場したキャラ。どのルートでも敵の手から救出することで仲間になる。
その昔、暗黒騎士団という主人公と敵対する組織に入っていたことがあり、剣聖と謳われている存在なのだが、
能力は速さと器用さ以外低く、まともに戦う事はとてもできない。下手したら即二軍落ちという可能性もある厳しさである。
しかし、彼の真髄は補助魔法を使うときに発揮され、
他のキャラだと成功率が60パーセント程度しか成功しないものをほぼ確実に決める事ができる。
相手を石にする魔法であるペトロクラウドとのペアはかなり有名であり、ゲームの難易度も劇的に変化する。
使い方によって、価値観が大きく変わるキャラの一人といえる。
リメイク版である「タクティクスオウガ 運命の輪」ではソードマスターが魔法を使えなくなり
ペトロクラウド自体の性能もマイルドに調整されたためペトロクラウダーとしての地位を失陥。
微妙な時期に仲間になる微妙な戦力と言った程度の存在になってしまった……のだが、
なぜか敵方の女暗黒騎士オズマとの恋愛ドラマが追加され、選択次第では彼女を仲間に引き入れることが可能に。
ある意味旧作よりもはるかに恵まれたキャラとなった。
●ばるばす-だど-ぐーす【バルバス・ダド・グース】
タクティクスオウガの登場人物。典型的な筋肉系中ボスのため
頭は悪く、同僚のマルティムや雇い主のブランタに唆されたり、
しばしば上司の命令を無視して暴走する。
ゴリアテの町を襲撃したのは彼であり(その時ヴァイスの父親を殺したようだ)、
さらに最後の最後までデニムの前に立ちはだかるため、
デニム一行にとっては因縁の相手といえる。
ゲーム中での笑える振る舞いが多く、例をあげると
・自分の身長よりはるかに高い城壁から鎧を着たまま飛び降りたのに無傷
・銃を見せびらかしたら暴発して部下を誤殺
・しかもその直後に吐いた台詞が「騎士は剣で戦えということだな!」
・…といいつつ所持武器は「ハンマー」
とネタの宝庫と化している。(ちなみにこれは全部同一マップで行われる)
そのためガイドライン板のタクティクスオウガのガイドラインスレにおいては
彼が元ネタとなっている改変を見ない日はないと言っていい。
●ばるまむっさ-の-まち【バルマムッサの町】
タクティクス・オウガの舞台、ヴァレリア島西部にある町。
炭鉱街であり、多数派民族であるガルガスタン人が少数派民族である
ウォルスタ人を強制収容所に入れ、炭鉱で働かせている。
この町で主人公はゲーム序盤で重要な選択肢を迫られることになる。
後半になるにつれて出番が減るが、最終盤になって意外なところで
行かされるはめになる…が、そのイベントのための諸条件は厳しく、
普通にやっていては気がつかないことが多い。
●ふぇりしあ【フェリシア】
タクティクスオウガの仲間キャラで加入時のクラスはクレリック。
イベントで加入し固定名はあるものの固有グラフィックなどはない。
だがその存在はマイナーを超えてレア。
物語序盤、プレザンスというエクソシスト(こちらは固有グラありの主要人物)を救出する戦闘があり、
プレザンスがその戦闘で死亡した場合仲間になる。つまり代替キャラである。
この戦闘自体は序盤だけあってさして難しくもなく、
よほど運が悪いか不慣れでもない限りプレザンスが死亡する事はない。
そのためこの子は人によっては何週しても会う事はない。
アンデッドを一撃で倒す魔法「イクソズム」を装備しているが
イクソズムはエクソシスト専用魔法であるためフェリシア本人は使えない。
また、プレザンスはステータス的にも補正があるがフェリシアはないため、
仲間にするなら素直にプレザンスを助けた方がお得。
また、同時に仲間になる他のキャラが戦力・ネタとして美味しいキャラなのでネタとしても今ひとつ目立たない
など色々不遇なキャラであった。
もしかしなくてもこの項目で初めてその存在を知ったプレイヤーもいるだろう。
☆関連語☆
ヴォルテール
●ふぉるかす-りだ-れんで【フォルカス・リダ・レンデ】
タクティクスオウガの登場人物。バグラム人。SS版の声優は子安武人。
士官学校をトップで卒業したエリート騎士…のはずなのだがどうにも印象が薄い。
ステータスが足が遅い上に打たれ弱い、そもそもクラスがへっぽこで有名なナイトと
どの辺がエリートなんだよ、と突っ込みたくなるような惨状を呈している上、
苦労して助け出したはずのシスティーナを完璧に無視してエンディングでアロセールと
野に下るというネタの塊のような男である。
やはり登場した時、騎士としての体面を重視するあまりシスティーナを見捨てかけた
ことをアロセールあたりにチクられて振られたのだろうか?
ユニットとしては前述のごとく無能。ナイトのままではミルディン加入後は確実に二軍行き。
●ぶらんた=もうん【ブランタ=モウン】
タクティクスオウガの登場人物。
貴族階級が多数を占める少数民族バクラム人の指導者にして、
タクティクスオウガの主題である民族紛争の元凶ともいうべき人物。
一介の司祭(リメイク版である『運命の輪』では司教)に過ぎなかった彼が
バクラム国の摂政兼司教(運命の輪では枢機卿)にまで上り詰めた背景には
彼が王族に纏わるある秘密を掌握したことによるところが大きい。
主人公デニムとは伯父と甥の関係でもある。
プレイヤーからは「開き直りとヤケクソだけが取り柄の人」などと評され、
快進撃を続ける主人公に政治的にも軍事的にも追い詰められた挙げ句
最後には後ろ盾だった暗黒騎士団(よその大国から派遣された特殊部隊)からも見捨てられ
やむなく主人公たちとの直接対決に臨むことになる。
が、しょせん腐敗した教会権力者に過ぎないため自身の能力は低く、
むしろ彼が召喚するエンジェルナイトの方が厄介という徹底した俗物っぷりであった。
…が、それはあくまでSFC版の話。
リメイク作品である『運命の輪』において彼は生まれ変わった。
ストーリー上での俗物な立ち回りは基本的に変わっていない。いないのだが
全体的に攻撃魔法が弱いリメイク版において彼だけケタ違いの魔法攻撃力を誇っており
敵魔術師系リーダーの攻撃魔法で1しか食らわないような状態であっても
ブランタの攻撃魔法だけ即死級のダメージ
(こちらのHPが200だとしてブランタの攻撃魔法は150オーバーくらい)
を叩き出してくるのである。
しかも攻撃魔法ばかり警戒しているとおもむろに歩み寄ってきて
棍による打突系必殺技「阿修羅連撃」で撲殺される。僧侶系ユニットのくせに。
これに対してタクティクスオウガスレ住民からは
「俺の知ってるブランタじゃない」
「この15年間に何があった」
「明らかに中の人が違う」
「今のは禁呪ではない、基本魔法だ」
「俺の伯父がこんなに強いわけがない」
などの声が上がり、特にオリジナル版経験者に一泡食わせる形となった。
●ぺいとん-と-べいれう゛ら【ペイトンとベイレヴラ】
TOに登場する半顔キャラ
主人公と離反した親友の私設右翼団体に所属しており、
和解することで主人公の部隊へと編入される。キャラ性能としては全く平凡の汎用キャラ。
ペイトンはナイトのためあまり使えるとはいえず、ベイレヴラはエクソシストという珍しいクラスだが、
既にエクソシストが一人加入してる状況であり、またクラスの特性上、二人も入れる必要のないクラスである。
おまけにイベントシーンで
「英雄と呼ばれた人物が腰抜けでないことを神に祈ろうか。わっはっはっは。」
などと発言してしまったため、2人揃って加入後即除名という運命をたどることが多い。
まさしく口は災いのもとである。
☆関連語☆
除名 二軍
●ほわいとないと【ホワイトナイト】
タクティクスオウガに登場する、ギルダス、ミルディンの固有クラス。
クラスチェンジこそできないものの、一般のナイトに比べて優秀な成長率のため十分な戦力となる。
優男で片手剣装備のミルディン、ヒゲモジャで両手剣を扱うギルダス
という二人の見た目からも分かるとおりミルディンはAGIが高く、ギルダスはSTRに優れる。
このことから仮面ライダーになぞらえて「技の1号、力の2号」とも呼ばれたりする。
だがこの二人、実は同じクラス名でありながら成長率が異なるのである。
両者ともHP、STRがよく伸びるのは当然なのだが、ギルダスはSTRとDEXが、ミルディンはAGIとINTが高くなる。
ホワイトナイト自体は魔法が一切使えないので、いくらINTが伸びたところで無駄だったりするが、
それでもゲーム中で一番重要なのはAGIの値(ゲーム中で上昇させる機会がない)であるため、
ミルディンの方が使いやすいといえる。
●ほんき-の-でねぶ【本気のデネブ】
タクティクスオウガで仲間にする際にレアアイテムで身を固めたデネブのこと。
通常方法(アイテム大量購入)とは別の手段で仲間にすることができる。
デネブ自体の性能は変わらないが、この方法でしか入手できないアイテムが3種あるため、
収集癖のあるプレイヤーはこちらで仲間にしようと頑張ることになる。
ヒントは、カボチャ好きの彼女に気に入られるために、
いかにカボチャが好きかをアピールすること。
☆関連語☆
ガラスのカボチャ
▼オウガバトル64
●れぎおん【レギオン】
オウガバトル64にあるシステムの一つ。
オウガバトル64は5体までのキャラで1つのユニットを作り、ユニット単位
で進軍していくシステムなのだが、このレギオンは特定のキャラをリーダー
としたユニットを中心にして最大5つのユニットをまとめて行動することが
できるというものである。5つのユニットが歩調を揃えて進軍する様は多少
迫力がある。
が、このシステム全く使えない。
・レギオンを作るには特定のキャラをリーダーとしたレギオンコアと呼ばれる
ユニットを作り、かつ最弱キャラのソルジャーをそのほかの参加ユニット数
分レギオンコアに加える必要がある。よってレギオンコアは戦力にならない。
出撃ユニット数に限りがあるのに、使えないユニットを出すのだから無駄で
ある。
・いちおう、レギオンコア以外が戦闘になった場合は援護攻撃があるのだが、
弱いのでいらない。
・移動速度が遅くなる。
など。
結局利点は、1つ1つのユニットに指示をする必要がなくなることくらいで
ある。
ちなみに敵に使われると、多くの敵が一斉に攻めてくるため厄介な場合もある。
▼外伝作品
●たくてぃくすおうががいでん The Knight of Lodis【タクティクスオウガ外伝 The Knight of Lodis】
SFCの名作SRPGタクティクスオウガ(TO)の外伝。クエスト製オウガシリーズの最後の作品。
松野氏退社後の作品ということもあるためか、
TOで好評だったアクティブタイムバトルから一般的なターン制になり、
主人公をはじめとして時折強烈なセリフが飛び出すものの、内乱や政治という面よりもファンタジー色が強い。
TOより少し前の時代、ローディス教国に服従したものの不穏な動きを見せる島で
主人公である青年騎士アルフォンスを含む騎士団が派遣されるところから始まる。
マルチエンティングで、片方のエンティングでは八方丸く収まり
アルフォンスは騎士団から身を引きヒロインと旅に出る。
TO本編につながる正統ルートでは、ヒロインと騎士団長でもある親友を失い
追われる身になるるものの、本国の教皇に直接取り入り名を変え忠誠を誓う事となる。
その名はランスロット・タルタロス。教皇の権力の影で暗躍する黒い騎士の誕生であった。
この二つのエンティングの分岐は大まかにはたった一つの選択肢で決まってしまうのだが、
たった一つの決断で、黒ランスになるか幸せに暮らすか、
TO本編へのつながりのみならず人生というものを考えさせられる展開である。
主要スタッフが抜けた後の作品であるためいわゆる「オウガらしさ」は薄いものの、
黒ランスの過去を書くというテーマ自体を含め、色々挑戦や進化した部分もあり、単体としては十分面白い。
良作か駄作か、その評価はむしろユーザー側の受け止め方によって変わるだろう。
ちなみにいつになく女性キャラの多い作品でもあり、倒れていた主人公を助けてくれたヒロインに始まり、
何かと主人公を気遣う親友(♂)、島の領主の血を引く女性騎士、人間を憎んでいるマーメイドの戦士、
謎の魔術師、ロリシャーマン、フェアリー姉妹、とファンタジー物のギャルゲーばりの面子を取り揃えている。
●らっく【LUK(タクティクスオウガ)】
タクティクスオウガに登場する能力値の一つ。
…というか他のゲームでの「運の良さ」、「ラック」と同意。
汎用キャラは50が基本で、名ありキャラは各々の設定によって上下し、
例えば「〇〇唯一の生き残り」という設定のキャラは高く設定されていたり
ルートによってひどい結末を迎えるキャラは低く設定してあったり、
劇中で「俺は運がいいぜ」と言った奴が本当にこの数値が高かったり、
よく見ると細かさに気づいて面白い。
基本的にレベルアップでは上下せず、戦闘中敵を倒した時に
ランダムで出現する運のカードを取得することでのみ変化させることが可能(ランダムで上がったり下がったりする)。
さて、本題はここから。
ドラクエなどでは死にステともされるこの能力値だが
このゲームではなぜかかなり大きな影響があり、
極端な例を表すと、LUK50のキャラとLUK80のキャラが殴り合ったとすると
攻撃力などの基本計算式の後に以下のような補正がかかる。
LUK50のキャラ 与ダメージ-30x武器補正 被ダメージ+30x武器補正 命中-30
LUK80のキャラ 与ダメージ+30x武器補正 被ダメージ-30x武器補正 命中+30
つまり、LUKの差がそのまま(武器にもよるが)ダメージと命中に顕著に現れるわけである。
こんなシステムなのに、終盤のボス敵、ランスロット・タルタロスは
ただでさえ高い能力値な上にLUKが70もあるため
LUKが低い、または平凡なキャラで戦うと当たらないわ殴られると超痛いわ当ててもHP減らないわで
数値以上のかなりの強敵となってしまっている。
まさに「人生に必要なのは運」というわけである。
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